はい、今回も渋谷の建物の話をします。
松濤美術館は白井晟一氏が設計し、1980年に竣工した。まず前面の曲がった壁と庇の時点でかなり特徴的だが、一番の特徴は地上2階・地下2階を貫く吹き抜けだ。
撮影時はあいにくの天気だが、晴れていれば地下階まで暖かなを届けてくれるだろう。地上1階のブリッジや地下2階吹き抜け直下の噴水は円形の吹き抜けと相まって西洋の城郭の一角のようなイメージを抱かせる。
その分外向きの窓は少なく、階段も窓はなく曲線や灯りが幻想的な空間を演出している。建物内で自由に立ち入りできる場所が限られているのが惜しいほどに踊る建築だ。
追伸
『111年目の中原淳一展』、面白かったです。人形作家にしてイラストレーター、スタイリストにして編集者な、戦中・戦後という激動の時代に活躍したデザイナーの美意識を感じられました。
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